ヨーロッパを舞台にした小説は必読ですね
こんにちは。おつかれさまです。
ヨーロッパ旅行の際に重要なのが小説。
ドラマや映画ももちろんたっぷり鑑賞してから行くべしなんだけど
小説はその情報量と不透明さがいい。
不透明さとはつまり、自分の頭の中で思い描いていたものを
実際の現地に行って確認して、喜んだり失望したり反省したり・・・で
時分の想像力や能力の差異を感じるという、これまたスリリングなトリップなのです。
で、昨今はヨーロッパを舞台とした小説を探しているんだけど、
なかなかうまい具合の作品に巡り合えない。
これは自分が純文学が苦手などの勝手な理由もあるので実に情けないんだけど・・
そんななか、はずれがなく情報量が多くかつエンタテイメントな作品を
安定的に執筆しているのが皆川博子さん。
たとえば「開かせていただき光栄です」
ヘンなタイトルですがこれはおもしろい。
18世紀のロンドンが舞台で、まだ解剖学が世間に理解されていない時代に
学生たちが遺体を手に入れ科学的に理解をしようとする様子を
街の様子や行政の仕組み、当時の世情などをしっかり描いたうえで
表現されているので脳内トリップ間違いない物語です。
この作品以外に、
世紀末のオーストリア貴族がハリウッドへ行って俳優になる物語や、
「あなた行って取材したの?」と思ってしまうほど
緻密で幻想的なのです。ぜひご一読を。
また、以前ボクがロンドンに行ったときに楽しめたのが
タイトル通り切り裂きジャックが出没したころが舞台なんだけど
通称エレファントマン・ジョゼフメリックも登場。
ふたつの物語がシンクロするなかで、ロンドンの町並みや風俗もよくわかり
これまた旅においしい読本なのです。
たっぷり読んで、たっぷり想像して、たっぷり旅に行きたい。
あーはやく行きたい。働いている場合じゃない!